宵待草的着こなし

アンティークな着付け

竹久夢二の「宵待草」を見ながらつらつらつら。儚くて、隙があって、愛おしい、竹久夢二の描く女性たち。そんな彼女たちの着付けはゆったりしていて、時にぐずぐずしていて(笑)お出かけだけでなく、店番をしたりゴロンとお昼寝したり、1日をずうっと着物で暮らしていたんだなと感じられる、程よいゆるさ。

今の時代にヴィンテージ(アンティーク)の着物を着る時に、そんな夢二的着付けに倣ってちょっとだけ隙を作った着付はどうだろう。


アンティークな着付け

衿は詰めすぎず、多めに見せて。衿を横に開くように着付けると、肩も華奢に見えるし、裄も短くて済むので、ヴィンテージの着物にはいろいろと都合が良いようです。

当時の写真をみるとたっぷり出した半衿をもっと詰めて着付けているものが多いのですが、それだと現代ではお嬢さんっぽくなりすぎるので、これくらいゆったりが今の大人にはちょうど良さそうです。


アンティークな着付け

帯締めは明治頃までは一般的だった丸ぐけを少し低い位置に締め、おはしょりからはちらりと赤の腰ひも。

現代では腰ひもが見えているなんて!と眉をひそめられるところですが、大正・昭和初期頃までは引きずりの着付けからの名残もあり、またオシャレの一つでもあったようで、夢二の描く絵の他にも腰紐(しごき)が見えている美人画や写真を時折見かけます。

見えても可愛いように、赤い腰紐や着られなくなった友禅の着物をといて作った腰ひもなど、紐選びも着こなしの一部です。


アンティークな着付け

ボリュームたっぷりに髪をまとめたら、髪が衿にあたらないように後衿は多めに抜いて。帯結びはラフに銀座結びに結びました。


11月の着物コーディネート

Model mariko



コーディネート



【着物】 仕立て:袷 素材:正絹 柄:途切れ縞
【帯】  仕立て:九寸名古屋帯 柄:更紗風 素材:正絹
【帯揚げ】素材:絹(縮緬)
【帯締め】丸ぐけ 素材:絹
【長襦袢】素材:正絹 
【半衿】素材:正絹(紬地・刺繍)



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