おチビと着物「一升餅」

あっという間に季節は巡り、夏がやってきました。この前生まれたばかりと思っていたおチビも一歳を迎え、イヤイヤしたりお気に入りのおもちゃができたりと一丁前です。

無事に一歳を迎えられたことを祝ってのお誕生会。昔ながらの伝統に倣っておチビはさんは「一升餅」を背負ってきました。



ででん!大人でも重い一升餅はその名の通り、一升のお米を炊いて作った約2キロの祝い餅です。「一升」を「一生」に掛けて、「一生食べ物に困りませんように」そんな願いを込めて、風呂敷に包んだ一升餅を一歳になったこどもに背負わせます。

その重さに泣きだす子あり、ぐっと踏ん張り立ち上がる力持ちありと、こども一人一人の成長を改めて感じられる風習です。



立ち上がれれば「立身出世」、座ったら「家を継ぐ(=家に座って残ってくれる)」、転んだら「厄落とし」と、占い要素もある一升餅。我が家のおチビさんはゴロンと豪快に転がっておりました。厄を落として、これからも健やかに育っていけますように。



この日の着物はおチビさんは絽の一つ身。水色の壺だれに団扇文様にピンクの兵児帯を合わせました。母の着物は青楓文様の紗の訪問着。蝉の声が賑やかな夏の日のお祝いでした。


top