手に取った古い漆器を見ながら、視線はもう隣の珊瑚玉のかんざしへ…あれもこれも気になるし、隣のおじさんが手にしているそれはなんだろう。見ても見てもつきないガラクタもとい宝の山と私の興味。あぁ、魅惑の骨董市。今回は少し遠出をして、神奈川県大和市で毎月開催されている「やまとプロムナード古民具骨董市」で宝探し。
あずま袋、巻尺、傘。宝探しのお供はこの3つ。やまと骨董市ではお持ち帰り用のビニール袋が各店に用意されているけれど、錆びたり汚れたりしている古道具と着物を一緒に買う、なんてこともあるのが骨董市。あずま袋か風呂敷をもっていって着物は包んで持ち帰ります。
着物を探すなら、忘れてはいけないのが巻尺。もちろん羽織ってサイズを確認してもいいけれど、洋服や着物の上から羽織ってはいつもの寸法ではないし、人混みの中では羽織るスペースを確保できないこともしばしば。やはり巻尺があると安心です。
最後は傘。やまと骨董市は全店が屋根なしの屋外出店。雨でも開催されるので、雨なら雨傘。晴れなら日傘を手にいざ、出発。
やまと骨董市こと、「やまとプロムナード古民具骨董市」は、小田急江ノ島線と相鉄線の2線が乗り入れる「大和駅」を中心に東西に分かれておよそ300店が軒を連ねる大型の骨董市。開催は毎月第3土曜日。朝6:00にスタートです。
着物、食器、おもちゃ、ポスター、装身具などなどなど…明治、大正、昭和初期を中心に古民具が並びます。西洋の古いものもあるけれど、多くは日本の古いもの。都内の骨董市よりリーズナブルとあって、“見ているだけでも楽しい”と、眺めるだけで終わるはずもなく、ついつい何かを連れ帰ることになるのがこのやまと骨董市。
着物店の出店も多く、一枚500円〜1,000円!なんて大特価の着物の山から宝探しするのも楽しいし、予算10,000円もあれば状態の良いアンティークの羽織や、大きめサイズの現代物の着物が手に入ることも。藍染の古布が多く並んでいるのも、魅力のひとつ。
朝6時スタートなので品数が多いのはもちろん早朝だけれど、お昼を過ぎた頃、値引きモードの時間帯も買い時です。ということで、毎回8時頃に出かけてじっくり一周し、ランチ休憩後にもう一度ぐるっと回るのが定番です。
帰ってきたら今日の戦利品をずらり並べてひとり成果発表。左から雨ゴート。ちょっと奮発はしたけれど、裄も身丈もお直し要らずのグットコンディション。中央は年代物の藍染の浴衣。このうずうずの可愛さに心奪われて、裄はもちろん身丈も全然足りませんがお買い上げ。右は現代物。紬地に楓と菊を染めた秋の着物。
古道具も少々。左はなんだか呑気な空気の流れる銘々皿。右は1970年代の資生堂「花椿」のノベルティで露芝紋が美しいコンパクト。昔の資生堂って本当に一々すてき。