手ぬぐいは「気に入った」それだけの理由で買っていいことにしています。定番の豆絞りから季節のモチーフ、ちょっとふざけた絵柄まで引き出しの中は賑やかです。お気に入りは1軍(お出かけ用)、使い込んでヨレヨレになってきたら2軍(台所)へ、最後は雑巾と使い切ります。
江戸の昔には、姉さん被りをしたり、怪我をすれば包帯にと何にでも使った手ぬぐい。今回は「手ぬぐい七変化」と題して、今の生活でも取り入れられる7通りの使い方を紹介します。
1.拭う
一番王道ですね、ハンカチ代わりに手ぬぐいを。和晒しを染めて作った手ぬぐいは、吸水性も高く、乾きも早い。汗かく夏場は出番も多そうです。手ぬぐいは南国の花、ブーゲンビリアです。
着物を着ている時も手ぬぐいは大活躍です。お茶をする時、ご飯を食べる時、作業する時、帯に手ぬぐいを挟んで帯や着物をガードします。着物で出かける時はこの前掛けをすることが多いので、着物と相性の良い柄の手ぬぐいを持ち歩くようにしています。
急な雨。嫌な予感がして着物はポリや木綿にしておいたけれど帯は絹物・・・。傘をさしてもお太鼓は濡れてしまいやすいもの。応急処置ではありますが、手ぬぐいを半分に畳んでお太鼓に挟めば急場をしのげます。
友達がアジアン料理でもてなしてくれるという夜はタイビールを手土産にいそいそとお出かけです。ビールを包んだ手ぬぐいごとプレゼントに。手ぬぐいは焼き物の産地、常滑にある「世界のタイル博物館」のオリジナル。タイルをイメージしたポップなドットをビールの泡に見立てて。
①手ぬぐいの中央にビン2つをぴったり並べて置きます。
②そのままビンを手ぬぐいに平行に倒します。
③端からくるくると手ぬぐいで包んでいきます。
④巻き終わりが中央にくるように持ってきます。
⑤巻き終わりが内側にくるようにしたままビンを起こします。
⑥手ぬぐいの両端を結んで出来上がり!結び目を持ちます。
台ふきんには使い込んでヨレヨレになってきた手ぬぐいを。すっとなでるだけで水もしっかり吸いとってくれます。手ぬぐいは縁が縫われていない切りっぱなしなので、乾くのも早いし、縫い目に水分が残って雑菌が繁殖することも少なく衛生的。使い込んでちょっと褪せた風合いも働く台所にぴったりです。
台ふきんに使えるのですから、もちろんおしぼりにもぴったりです。夏の暑い日の来客、お客さんが到着する少し前に手ぬぐいを濡らして絞って冷蔵庫へ。火照った体で到着するお客さんにはひんやり冷えたお茶とおしぼりが喜ばれます。(濡れた手ぬぐいは匂いを吸いやすいので、冷蔵庫に香りの強い食品が入っている時はビニール袋に入れて冷やすのがおすすめです。)
ティッシュボックスを手ぬぐいで包んで、両端を結べばティッシュカバーに。手ぬぐいは亀戸梅屋敷で買った亀戸をモチーフにしたもの。亀戸天神で有名な「梅」、地名の由来でもある「亀」、そして「亀戸大根」が染められています。ご当地手ぬぐいらしからぬ秀逸なデザインです。
①手ぬぐいの端を中央で合わせるように折りたたみます。
②ティシュボックスを中央に置き、手ぬぐいで包みます。
③両サイドを結んで完成!