夏は色があるだけで暑く見えてしまうのか、色の無い白や黒の着物を着ている方が「涼しげね」と好評です。白い着物に淡いペールトーンの帯と小物でまとめて「涼しげ」を目指すのが毎年の定番でしたが、今年の夏は雨ばかりでいまいちパッとしない。「涼しげ」よりパチンと弾けるような元気が欲しくて、今回は夏色たっぷりのコーディネートです。
まずは帯の色。和装では「朱色」と呼ばれて夏よりは秋冬に似合う色ですが、洋服で考えれば「オレンジ」は夏の定番カラー。なので朱色ではなく「オレンジ」と思ってコーディネート(笑)。生地は透ける部分がライン状に入った「絽」、一目でそれと分かる夏の生地です。くるくると渦巻く金コマ刺繍と、輪を重ねたような着物の柄とが相まってくるくるコーディネート。
鶸色(ひわいろ)の帯締めも今日はレモンイエロー、帯揚げはアクアブルーと、カタカナでいきたいと思います。帯揚げ、帯締めもキレイな夏色ですが、帯よりワントーン淡い色にすることで帯と着物の仲介役に。
足元もすっきりした色でまとめたいところですが・・・雨対策優先です。二枚歯の駒下駄に雨よけの爪革をつけてお出かけです。いつもより内股を意識して歩くと、雨水は外側へ跳ねて足袋が汚れません。
8月のコーディネート
【着物】 仕立て:単衣、柄:輪重ね、素材:ポリエステル(夏物)
【帯】 仕立て:名古屋帯、柄:刺繍(金コマ刺繍)、素材:絹(絽)
【帯揚げ】素材:絹(絽)
【帯締め】冠組み、素材:絹
【下駄】 駒下駄、素材:桐